【ブログ】オンライン授業って正直どうなの?
2022.6.28こんにちは。
久賀塾の久保田です。
コロナ禍になって約2年、オンライン授業が1つの在り方としてかなり定着してきましたね。
私たちも塾講師として、オンライン・対面合わせて色々と取り組んできました。
その中で感じたメリットとデメリットについてお話しようと思います。
メリット
場所を選ばず誰とでも繋がれる
今までは塾に通うと言っても、家から通える範囲にしか選択肢がありませんでした。
しかしオンラインであれば、県や国すら跨いで知識を広めることができます。
実際に私も、石川県のSIPSという塾(父が経営しています)のオンライン授業に東京から参加し、自分の経験を話す機会を持つことができました。
塾に通うハードルが下がる
オンラインであれば金額がぐっと下がる塾も多くあります。
質の良い講師の授業を、教室の収容人数を考えることなく誰でも受けることができるようになりました。
また、動画を見ることが生活の一部となっている学生たちにとって、塾に『通う』よりも、家でとりあえずオンラインを『繋いで』みるという選択肢が増え、学習の機会がより広くなったと思います。
デメリット
生徒の反応が見えない
たとえビデオ通話をつないでいたとしても、生徒の反応がとても読みづらいんです。
手元か顔のどちらかしか映らないため、頷いていたとしても手が止まってしまっていないか等、対面なら気づける生徒のサインを見ることが物理的に不可能になってしまいます。
「分かりません」が言いづらい
多数が参加する授業であれば、発言するタイミングに気を遣ってしまう生徒が多くいます。
結果、分からない時に素直に
「分かりません」
と元々言えない性格の子が、ますます消極的になってしまいがちです。
受動的になってしまう
メリットで『動画と同じように』と書きましたが、これはデメリットにもなり得ることです。
双方向で発信しあっているはずのオンライン授業だと分かっていても、先生が話している様子を見ているだけ・聞いているだけになってしまいがちです。
オンライン授業って結局どうなの?
オンラインは現在、『ずるがしこく』商材にされてしまっているような気がします。
先生にとっても生徒にとっても『楽』だからです。
先生は生徒の反応を見ていなくても、動画配信のように喋っていれば授業が成立してしまいます。
アーカイブに残せば休んだ生徒にも
「あとで見ておいてね」
と言えば良くて、対面のように振替授業を組む必要もなくなってしまいます。
大人数の授業であれば、
「音声はミュートにして聞いてください」
も違和感なく通ってしまいますが…生徒が一言も質問できない授業なんてそもそも今まであったでしょうか。
そして…生徒からしても、正直、オンラインは『楽』。
卒塾生の話を聞いていると、大学は対面授業がOKになったものの、生徒の大半から
「オンラインの方が楽なのでそのままにしてくれ」
という声があがり、半分以上の講義がオンラインになったままだそうです。
「オンラインならこっそりスマホを弄っていてもバレない」
「とりあえずZOOMに入っておけば受けたことになる」
という考え方が生徒にあるのは、目を背けられない事実ですよね。
だから、オンラインで本当に勉強を頑張る!というのは、とても難しいことなんです。
楽をして低コストで塾生をゲットしようとする先生と、楽をして勉強しているフリをしておきたい生徒のニーズが最悪な形でかみ合ってしまう可能性が大いにあるものですから。
誤解がないように言っておきたいのは、だからオンラインがダメ!と言う訳ではないんです。
先生と生徒に信頼関係が築かれていて、双方に
「オンラインも対面も関係なく頑張ろう」
という確固たる気持ちがあれば、先述したメリットが最大限生きてきます。
ただ、そうでない場合は…現状、デメリットが強く出てしまいがちだということを知っておいてほしいな、と思います。
オンラインが対面と同じくらい成果を残せる道を、私たちも塾講師として日々考えています。
それでも、もし可能であれば、出来る限り対面で塾に来てほしい、と思うばかりです。