こんばんは。

上板橋の学習塾、久賀塾の久保田です。

前回に続き、大学受験への道のりについて書いてみます。

そうそう、久保田は実家が塾をやっていたので、特別に教員室を自習に使わせてもらっていました。

先生も生徒も全員帰った静かな教員室で23時まで自習してから帰宅していました。

娘の学力に絶対的な信頼をおく母

学校の面談でも睡眠を指摘され、自習しに行ったはずの塾では顔にノートの跡をつけ、定期テストでは理系科目はものの見事に30点代だった久保田。

しかし母は、娘の学力に謎の自信を持っていました。

久保田は英語と国語だけが異様に得意で、過去問はセンターも二次もほぼ満点。

得意だから、得意になってそればかり勉強するので、またそれだけが伸びていき、どんどん教科に偏りが出ていました。

生物も好きだったのでよく勉強して、定期試験では8割をキープ。

そんなところに期待をしてくれたようで、母は高校の先生たちの度重なるアドバイスを全無視し、二次試験に英語と国語しかない奇跡の国立大学を探してきてくれます。

そう、お茶の水女子大学です。

探してきてくれた…はい、そうです、久保田は特に自分でなにもしてません。

寝たり起きたりしながら英単語を覚え、各大学の英語と国語の過去問を解いては満点を狙い、ニヤニヤして過ごしていました。

センター試験の結果
合計でだいたい640点だったと思います。

世界史・地理・数学2つが全部30~40点、英語と国語はほぼ満点、生物が80点くらい。

400点満点に圧縮すると280点くらいです。

合格最低点が580点なので、二次試験で少なくとも300点は取らないと箸にも棒にも掛かりません。
400点中の300点…7.5割です。

母は思いました。

過去問はいつも9割だと自慢している娘だから、640点あれば上等だろう。

二次試験で8割取れば受かるんなら、受かる。

受けさせよう、と。

塾の先生になってみて思い返すと、母はかなりの博打をうっていますし、久保田はあまりに何も考えていません。

自分の進路なんだから頼むから自分で調べて考えてくれ久保田。

初めての挫折と開き直り
滑り止めにしていた青山学院大学は無事に合格。

次に、早稲田大学を受けました。

正直過去問を解いているときから怪しいなと思っていたのですが、私も自分に謎の自信があったので、「まあ受かるだろう」といつも通りの準備(よく寝る)しかせず会場に向かいました。

たった1つ、睡眠時間をしっかりとることだけは準備していったはずなのに…受験中、久保田は2回寝ました。

そうそう、書いていませんでしたが、センターの時も国語で寝落ちし、試験時間を半分睡眠にあてるという暴挙に出ています。

試験中に寝ていては受かりません。

普通に時間が足りず、ちょっと絶望しながら、でもまあいけるだろうと思いながら帰宅。

合格発表の日、私の番号はありませんでした。

目が信じられず、音声案内に電話もしましたが、「残念ながら不合格です」と繰り返される音声。

布団をひっかぶって泣きました。

ねえ久保田、あなたそんなに泣く資格ないよ。

落ちてよかったよ、頑張りが足りないことがよく分かったじゃん。

人生って本気で頑張らないとどうにもならないことがあるんだ、とそこでようやく気づいた私。

そこから一念発起してようやく受験生らしくなり、とりあえずお茶女の二次試験を終えることができました。

結果は前期で合格。

妹の中学の卒業式だったのですが、帰りの車の中でひとりこっそり携帯で合格発表を見て大声を出したのを覚えています。

母は泣きました。

私も泣きました。

そして抱き合いました。

でも久保田、もっと早くから頑張ろうよ。

お母さんが頑張れって作ってくれたお弁当を塾で食べては寝て、授業のほぼ全部で寝て、早稲田の入試でも寝たじゃん。

そうしてなかったらあんなに焦って泣きながら勉強することなかったんだから。

反省と感想
まず、あんなに寝ちゃいけなかった。

というか、眠くなった時に寝ないで勉強しつづける方法をもっと早くに見つけておくべきだった。

数々の眠気覚ましを試しましたが、効いたことはありませんでした。

立ちながら勉強したりもしましたが、立ちながらウトウトしてしまいました。

そして、親の気持ちをもっと考えるべきだった。

今でも、お母さんが温かいうちに食べてほしいと作りたてのお弁当を塾の教員室に持って来てくれたことを思い出します。

あたたかいお味噌汁もついてたなあ。

あれは全部、頑張れ樹っていう気持ちの暖かさだったのに、それに甘えて、国立に受かったんだからいいじゃんと胸を張ってしまったなあ。

最後に、29歳の私から18歳の私へ。

大学は何をしに行くところか、もう一度よく考えてください。

病的な眠気を言い訳にせず、それでもできることを探して探して、あの時本気で頑張ったって言える時間をもっと過ごしてください。

なにより自分の進路です。

どうかもう少し、自分で考えてください。

お母さんに受験科目を決めてもらうのはやめましょう。

でも、あなたは人一倍眠かった。

本当に好きでやっていた演劇部でも、リハーサル中に舞台上で眠ってしまうくらい、自分でコントロールできない眠気といつも闘っていたね。

お母さんのことも大好きで、眠っていてなにも勉強が進んでいない日、深夜に迎えに来てくれたお母さんが「今日はどうだった?」と聞いてくれる車の後部座席で、「まあ進んだよ」と言いながら少し泣いたね。

受験って、ドラマです。

やったこともやらなかったことも、全部が大事な決断で、いつか必ず思い出す瞬間です。

受験生たち!

だからこそ、将来思い出したときに、そんなこともあったねと笑えるような日々を送ってください。

ちなみに私は大人になってから母に「実は教員室でほとんど寝てたんだよね」と告白して、ちょっと叩かれました。

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